モダンフューチャリズムをテーマにカーヴィーラインを使ったスタイリング

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今日は「モダンフューチャリズムをテーマにカーヴィーラインを使ったスタイリング」をチビラーシカなりに考えてみます。

ファッションでのフューチャリズムは、ゴールドやシルバーといった近未来的なメタリックカラー、わずかに光沢感のあるサテンやシフォンといった素材、ビニールやエナメルなど合成素材を使った人工的感覚が取り入れられたものについて使われるようです。

フューチャリズム、未来主義、未来的…と、「未来」とつけばつくほど、未来っぽくないようなむしろ古臭いような気さえしてきます。子供のころ、21世紀はとても未来な気がしていて、車が空を飛んでいたりとか、ドラえもんのようなことが普通に起きている未来を想像していました。今思えばちょっと懐かしい感じのするそんなレトロフューチャー。未来を感じさせるような、エナメルやビニールなど新しい合成素材が使われたのが1970年代のフューチャリズムでした。

では、2013年らしいモダンなフューチャリズムはどんな感じでしょう?こちらは、ラウンドシルエット(曲線)やトランスペアレンシー(透け感)、パターンブロッキング(複数の柄が1枚の生地のなかで使われる)、ジオメトリックなど、さまざまな形で表現されているようです。

今日ご紹介するチビラーシカのモダンフューチャリズムでは、メタリックカラーのハリ感あるテキスタイルを用いたドレスと、エナメルの靴でこれまでのフューチャリズムを継承しつつ、
・ラウンドシルエット
・クロップト丈の新バランス
・レトロモダンな花柄と和のテイスト
で、今年らしさを表現してみました。

シルバーのビスチェドレスの上に、ドロップショルダーの黒レースのカットソーを合わせて基本的なスタイリングを構築していますが、肩にはタオルで詰め物をしてラウンドシルエットを強調。カーヴィーラインを実現しています。

また、元々はごく普通の腰丈のカットソーですが、これをピンワークでクロップトに変更。全体的に高めの位置に重心を持ってきてボリューム感を持たせています。

今期、あちこちで特に目につくのがフラワー柄。プラダのコレクションでは梅、グッチでは菊にも見えるような和風花柄が大胆に使われています。ちなみにエミリオプッチやEtroのコレクションではシルエットに着物や和服のエッセンスが取り入れられたものも見られ、ジャポニズムなディテールにも注目が集まっているようです。そんなところにインスパイアされ、また私個人としても昨夏、着物に少しはまっていたこともあり、モダンで大胆な花柄の入った名古屋帯を使ってウェストマーク。帯使いで胴に直線を作り、ラウンドシルエットのクロップトトップスが作り出すカーヴィーラインとのグラフィカルなコントラストを作りました。

ジオメトリック柄には、ボーダーや水玉、チェックといったトラディショナルなパターンも含まれます。チョーカー代わりに水玉模様のスカーフをタイトに結びました。

細かいスタッズのついたグレーのヘアバンドで頭をコンパクトにまとめ、髪の毛はシャープに散らして先進的なイメージを表現。
古臭さが逆に新鮮に見える、そんな美意識も感じられるフューチャリズム。小物にはキッチュな丸みを帯びた赤いトランクを使ってみました。

ところでフューチャリズムは間隔をおいてトレンドに現れるようですが、数年後のフューチャリズムはどんな風になるでしょう。もしかしたら肌に吸着し、衣服を着なくてもよくなるような新素材で表現されたりするのでしょうか。未来のフューチャリズムも楽しみですね!

《使ったアイテム》
・シルバーのビスチェドレス(ノーブランド、15年ほど前に購入。捨てる予定のものに分類していた)
・ドロップショルダーの黒のレースカットソー(carlife、今冬に購入)
・赤のエナメルオープントゥ(イタリアのフットウェアブランドD’ANNA、5~6年前に購入)
・赤い花柄の名古屋帯(着物リサイクルで半年ほど前に購入)
・水玉のスカーフ(ノーブランド、15年ほど前に購入)
・赤いトランク(ParisのMerci、2~3年ほど前に購入)